「振動計の電圧出力について」


こんにちは。本社のYです。

今回はよくある質問の中で「振動計からの電圧出力を振動値にどう換算すれば良いのか?」とのお問合せがあります。これは振動計の機種、仕様、計測条件により換算値が異なってきますのでご参照ください。

 

振動計から得られた信号はOUTPUTやAC OUT、DC OUTから出力され確認することができます。

一般的に出力される信号の単位としては「電圧」または「電流」です。これは振動計の機種により決まっており、電圧・電流のみ、両方出力がある機種もあります。出力される電圧・電流の大きさも機種により異なるため該当機種の出力仕様を確認し、電圧や電流を振動値に換算します。

 

例として下記製品における電圧出力タイプの換算方法を紹介します。

デジバイブロ MODEL-1332B

AC出力:±2Vフルスケール

これはAC(交流)出力電圧が振動の大きさにより最大±2Vの範囲内で出力されるという意味合いです。

フルスケールは1332Bの測定範囲の最大値(各RANGEにおける)を示します。

例えば

1332B計測設定 測定モード:ACC(加速度),  RANGE:HIGH(最大200m/s2)

この場合AC出力は ±200(m/s2) / ±2V と決まり、出力から得られた電圧値からの加速度換算としては

+2V  ⇒ +200m/s2,  -2V ⇒ -200m/s2

+1V  ⇒ +100m/s2,  -1V ⇒ -100m/s2

+0.1V ⇒ +10m/s2,  -0.1V ⇒ -10m/s2

上記の様にリニアに換算します。即ちAC出力された波形のPEAKが+1Vであれば+100m/s2の加速度が計測されたとなります。注意点としてはRANGEをLOWにするとフルスケールが変わるため、どのRANGEで計測したかを確認する必要があります。 RANGE:LOW ±20(m/s2) / ±2V

 

毎回計測条件(測定モードやRANGE)が固定で決まっているのであれば、受信機側のオシロスコープやデータロガー、レコーダなどでスケーリング設定(電圧⇒振動値へ自動換算)をすること振動値でも管理できます。加速度の他に速度や変位も計測する、RANGEも都度変更するといった場合は、スケーリング設定を都度変更しないと変位を計測したのに単位が加速度になっている、振動値が極端に異なる等問題が発生するため注意が必要です。

 

また次回よくある質問について記事にしたいと思います。

Model-1332B 携帯型振動計/ポータブル振動計 デジバイブロ


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